こんにちは、たま@tama_tetoteです。
発達に凸凹があると、人生苦労することが多いのも事実。
なにか武器になることはないかなあ。
ありますよ。
それは…
「好きなもの」
です。
好きなものって、ずいぶんざっくりした表現だなあ…
つまりどういうこと?
お気に入りのグッズや遊び、活動など、
と、理解してみてください。
つまり、お子さん自身にとって
「これが趣味!」「これが心の安定剤」と言えるものごと のことです。
好きなものがあるとこんなにトクをする!メリット5選
好きなものがあると一体何がいいの?
誰にでもあるから、当たり前すぎてかえってイメージがわかないよ…
では、具体的なメリットを見ていきましょう!
1.心の安定に役立つ
発達に凸凹のあるお子さんは、ちょっとした環境の変化がきっかけで、感情が不安定になりがちです。
気持ちが乱れて泣いてしまったり、パニックを起こしてしまったり…
お子さん自身もとてもかわいそうですし、周りも気が気じゃないですよね。
実際に自傷や他害などが出てしまうと、本当に大変です。
そんな時、心を落ち着け、安定させるものごとがあったらどんなに助かるでしょう。
好きなものは、お子さんにとっての「心のお守り」になりうるのです。
2.気持ちの切り替えに使える
好きなものが役に立つのは、心を安定させたい場面だけではありません。
気持ちの切り替えが苦手で、次の行動に移れないお子さん。
嫌なことがあった時に、感情を引きずりやすいお子さん。
そんなお子さんにとって、「好きなもの」が目先を変えたり、気持ちを切り替えたりする助けになります。
「んも~、いつまでメソメソしてるの!」と怒ってしまうのは、お互いに後味が悪いもの。
そんな時にお子さんの気持ちを上向きにさせてくれたり、逆に落ち着かせてくれたりするものがあると、とっても助かりますよね。
3.「ニンジン」として目の前にぶら下げることができる
言い方は良くないですが、ごほうびとして目の前にぶら下げる「ニンジン」は、誰にとっても必要です。
(そう、発達っ子だけではなく、大人にもね😊)
「はやくはやく!!」と急かすよりも、
「終わったら、大好きなこれをしようね」と言えるほうが、効果的だしラクです。
4.周りの人とのコミュニケーションのきっかけになる
- 友達とたくさんかかわってほしいけど、きっかけがつかめない…
- 園や学校でぽつんと一人でいることが多くて、見ていると辛い。
そんなお声をよく聞きます。
そんな時に味方になってくれるのが「好きなもの」。
お子さんが夢中になって好きなことに取り組んでいると、周りの先生や友達も、声をかけやすいのです。
何やってるの?
すごいねー、私もやりたい!
そんな言葉がきっかけになって、コミュニケーションが始まることがあります。
また、友人関係で悩みがちな思春期に同じ趣味思考の友達を見つけ、いわゆる「オタク仲間」から関係が始まる、というお子さんもいます。
5.人生が豊かになる
想像してみてください。
もし、あなた自身、好きなものが何もなかったら…。
毎日があまりにもつまらなくて、無味乾燥なものになってしまいませんか?
好きなものがあると、それが一生モノの「趣味」につながり、人生を豊かにしてくれます。
障害の有無に関わらず、子どもなりの人生を、こころ豊かに生きてほしい。
そう願う親御さんは多いことでしょう。
寿命を考えると、親がずっと子どもに付き添って楽しみを与えてやることはできません。
- お子さんが自分で心から楽しい、嬉しいと思えるものごと。
- お子さんの人生に彩りを与えてくれるものごと。
そんなものが見つかったら、最強だと思いませんか。
どんなものを見つけたらいい?「好きなもの」の特徴5つ
好きなものが大事なのはわかったよ。
でも、どんなものを見つけたらいいの?
では、オススメできる「好きなもの」の特徴をお伝えしますね。
1.一人でできるもの
ご家族や周りの人に頼らなくても、自分ひとりで、楽しい時間を過ごせる。
それは、ものすごい強みになりえます。
これができないと、支援者にかまってほしいあまり問題行動をしてしまったり、対人関係のトラブルを起こしやすくなってしまったりするのです。
もちろん、誰かと一緒に楽しく過ごせるのもとっても大事。
だけど、「一人の時間」に満足できることも、同じくらい大事だと私は思います。
というわけで、「一人でできるもの」をたくさんもっていると良いです。
2.静かに、目立たずにできるもの
当人がどんなに楽しくても、大きな音が出てしまったり、激しい動きを伴ってしまうものですと、シチュエーションが限定されてしまいます。
- 静かにできる
- 目立たずにできる
という条件を満たしていれば、気軽にどこにでも持っていけます。
電車の中や人が集まる場所などの公共の場で静かにしていてほしいときに、「これをやっていれば大丈夫」というものがあると、お子さん本人もご家族もとっても安心。
そんな理由からも、「静かに、目立たずにできるもの」はとってもオススメです。
3.持ち運びがラクなもの
大きなものや、重いものだと、外に持ち出すのはちょっと気が引けます。
- リュックに入るくらいまでの大きさのもの
- お子さんやおうちの方が負担なく運べる重さのもの
など、外出のときに気軽に持ち運べるものがあると、何かと心強いですね。
4.学校や職場に持ち込みやすいもの
好きなものというと、タブレットや音楽、マンガなどが思い浮かぶ方も多いかもしれません。
それもすごく良いのですが、電子機器やマンガ本の持ち込みは学校や職場ではNGとなってしまうこともあるのです。
最近では合理的配慮の考え方が浸透してきているので、むやみに
タブレットは全面禁止!
マンガはどんなものでも禁止!
とはならないかもしれません。
現に、タブレットや音楽プレイヤー、マンガを学校や職場で楽しんでいる方も多くいます。
しかし、
- 紛失や故障のリスク
- 途中でやめられず、活動に支障をきたす
- 他の子や利用者さんの注意を引きすぎてしまう
などの理由で、持ち込みに苦い顔をされることも、まだあります。
そういう意味では、
- 学校や職場に持っていっても文句を言われないもの
- 大きな顔をして持ち込めるもの
そんなものを一つはもっておきたいものです。
5.周りの人との話題づくりに役立つもの
- マニアックすぎず、話題にしやすいもの
- 幅広い世代の人が知っているもの
- 多くの人が経験しているもの
は、周りの人も
これ、私も好き!
と声をかけやすく、会話のきっかけになります。
逆に、ユニークなものや好奇心を刺激されるものも、話題づくりには適しています。
こんなものがおすすめ!「好きなもの」6選
どんなものを見つけたらいいのかはなんとなくわかったけど…
具体例が知りたいな!
そうですよね。
では、「たとえばこんなものがおすすめですよ」という例をお伝えしますね。
1.折り紙
おすすめポイント
- 安価である(100円ショップで買える)
- 音が出ない
- 手先の巧緻性を高めることができる
- 一人で静かにできる
小さいうちはもちろんですが、ある程度大きくなってからも十分に楽しめます。
- 立体的な作品
- コースターなど実用的なもの
は、話題性もあります。
また、外国の方に作品をプレゼントしても喜ばれるそうですよ。
海外旅行の予定がある場合は、いいかもしれませんね。
そうはいっても、うちの子手先が不器用で…
折り紙なんかやらせたら、かんしゃく起こしそうだよ。
では、こんな折り紙はどうでしょう?
折り方がわかりやすく、スモールステップで進められるように設計されています。
折り紙の導入としてすごくいいと思います。
2.けん玉
昔からある遊びですが、けん玉は
- 目と手の協応
- 体幹をしっかりさせて立つ練習に効果があり、実は全身運動とも呼ばれています。
学童や保育園でハマって、いつの間にか上手になったというお子さんもいます。
これも一生楽しめるものですし、初心者からだんだんとステップアップしていくことができます。
おじいちゃん、おばあちゃんとの話題づくりにもなりますね。
帰省の時に持っていって、おじいちゃんに教えてもらうというのもアリかもしれません。
3.感覚遊び
特定の感覚が好きなお子さんは、うまく使っていくといいです。
たとえば、ひも状のものが好きな子。
毛糸、すずらんテープなどを使って過ごしグッズを作るといいです。
- アクリルコード・コットンコード(きんちゃくに通すひもです)
- リボン
- くつひも
などを気に入るお子さんが多いですね。
1本だと好きなしなり具合が出ない場合は3本使って三つ編みにするなどしてみましょう。
ペラペラした感触が好きなお子さんには、カード類がおすすめです。
ラミネートしたカードが好きなお子さんは多いですね。
好きなキャラクターで作ってあげると、眺めて楽しむこともできてさらにいいと思います。
他にも、
- 市販のカード
- 厚紙
- ダンボール
など、好きな材質、厚みをさぐってみましょう。
ちぎって口に入れてしまったり、端で手などを切ってしまったりしないよう気をつけてください。
ふにゃふにゃ、ぷよぷよした感触が好きな子には、保冷剤がおすすめです。
- 冷やすことができる
- 丈夫なので、中身が出てくることが少ない
- 非常に安価(ケーキなどを買うとついてくる)
- 繰り返し使える
などのメリットがあります。
また、凍らせてもやわらかさが失われない保冷剤も、100円ショップなどで手に入ります。
夏の暑い盛りには非常に役立つのではないでしょうか。
4.塗り絵
大人の塗り絵が流行っていることでもわかるように、無心に色を塗るという作業には、どうやら心を落ち着ける効果があるようです。
塗り絵はいいけど、色鉛筆やクレパスを持ち歩くのは面倒…
こんな小さめのものを用意してみてはどうでしょう。
100均でも手に入りますよ。
周りが汚れるのがいやなんだよね…
そんなときは、水塗り絵がおすすめです。
失敗もないので、取り組みやすいですよ。
5.絵本やカタログ
幅広い特性・発達段階のお子さんに人気なのが、絵本やカタログです。
好きなキャラクター、動物、乗り物などがある場合はもちろんそれがテーマになっている本がおすすめですが、内容よりもぱらぱらとめくる感触が好きなお子さんもいます。
持ち運びしやすい小さなサイズの絵本やシールブックは、外出時に助かりますね。
意外とファンが多いのは、「カタログ系」。
うちの子、きらいじゃないかも?と思ったら、試してみる価値はあります。
家電量販店の店頭に置いてある電化製品のカタログを持ち帰ってお子さんに見せてみるのです。
ハマるとかなり喜んでくれます。
- 商品がきれいに並んでいる
- カラー印刷で目を引く
- 薄くてめくりやすいけど丈夫な紙質
などが、お子さんの心をつかむのかなあと思います。
研究者気質のお子さんは、カタログに載っているスペックを見比べることに楽しさを感じたりもするようです。
6.字・絵を書く
クリエイティブなお子さんや、文字に興味が強いお子さんにぴったりです。
紙と筆記用具も持ち運びは大変ではありませんが、さらにラクなのは電子メモパッド。
何度も消して繰り返し書けますし、インクを使わないので周りを汚す心配もありません。
一人で好きな言葉や文字をひたすら書くお子さんもいますし、少し飽きてきたらお絵描きしりとりも楽しいですね。
まとめ
ここまでをおさらいしましょう。
好きなものがあるとこんなにトクをする!メリット5選
- 心の安定に役立つ
- 気持ちの切り替えに使える
- 「ニンジン」として目の前にぶら下げることができる
- 周りの人とのコミュニケーションのきっかけになる
- 人生が豊かになる
どんなものを見つけたらいい?「好きなもの」の特徴5つ
- 一人でできるもの
- 静かに、目立たずにできるもの
- 持ち運びがラクなもの
- 学校や職場に持ち込みやすいもの
- 周りの人との話題づくりに役立つもの
こんなものがおすすめ!「好きなもの」6選
- 折り紙
- けん玉
- 感覚遊び
- 塗り絵
- 絵本やカタログ
- 字・絵を書く
好きなものが一つでも多く見つかると、お子さん本人も周りの人も幸せ度がUPしますよ。
ぜひ、お子さんだけの「好きなものワールド」を構築してみてください。