発達障害のあるお子さんの中には、触覚に過敏さがあり、着るものにお悩みを感じているケースが多々あります。
服が着られない、イライラして泣いてしまうなど、お心あたりのあるママ・パパも多いのではないでしょうか。
実はかくいう私も筋金入りの触覚過敏。
- 襟元のタグは全て切らないとチクチクして着ていられない
- ニットは基本的にNG
- タイツ・ストッキングもよっぽどの場合しか履かない
- 縫い目・レース・素材がめちゃくちゃ気になる
- ものによってはあえて裏返して着ることも
- 肌着・下着は決まったものを大量買い。どうか販売終了になりませんように
このあたり、「あるある」かもしれませんね……。
わかってくださる方も多いのでは?
そんな私が、お金と時間を注ぎ込んで(何しろ、買っても着られない服が多いので)試しまくった末、3つのブランドを厳選しました。
この記事を読んでいただくことで、
- 手に入りやすく
- しかもリーズナブルで
- 感覚過敏のお子さんでも着やすい
そんなブランドやアイテムと出会えることでしょう。
着心地の悩みは意外と多い
私が出会うお子さん、話に聞くお子さんの中でも、
- 決まった素材、感触の服しか着られない
- 冬でも半袖短パン以外受け付けない
- デザインにもこだわりがあり、可愛い服を自分で選ぶのだが、過敏さもあるため、着心地が気になってずっと服を直している
- 保護者としてはハイブランドの服を着せたいけれど、本人は暑い、着心地が固いなど居心地の悪さを感じて全力拒否
など、いろいろなお悩みがあるようです。
これらに対する対処法は多岐にわたりますが、手っ取り早い対処法の一つが、その方の感覚にしっくりくるブランドを見つけること。
感覚過敏の方にオススメのコスパ良好ブランド3選
「着る」というのは毎日のことなので、着心地に加え、
- 入手しやすさ
- 価格の手頃さ
そして、
- デザイン
も大事ですね。
これらをふまえて選んだベスト3はこちらです。
- ユニクロ
- 無印良品
- モンベル
「入手しやすさ」「価格の手頃さ」「着心地」「デザイン」の4項目で評価しました。
ユニクロ
入手しやすさ☆☆☆
価格の手頃さ☆☆☆
着心地☆☆
デザイン☆☆
今や国民的、いや、世界的アパレルメーカーとなったユニクロ。
店舗が多く、オンラインストアも使いやすいので、入手しやすさはピカイチです。
ちなみに送料は以下のとおり。
1回のご注文の商品合計金額 送料 4,990円以上 無料 4,990円未満 500円 ※ポスト受取りの送料は200円です。
※ユニクロ店舗受取りなら、4,990円未満でも送料無料です。
まとめ買いすれば送料無料になる可能性が高まりますね。店舗受け取りもおすすめです。
オススメポイント
その1 柔らかい素材のものが多い
感覚過敏目線からいうと、
- 肌着、下着類
- 靴下
は比較的着やすいものが多いように感じます。
ヒートテック、エアリズムなどは、化繊が苦手でなければかなり着心地が良いのではないでしょうか。
またキッズ用のTシャツも全体的に薄手というか柔らかい素材ですし、ボトムスもストレッチが効いているものが多く、履きやすいです。
その2 通気性にすぐれた商品が多い
エアリズムやスポーツユーティリティウェアなど、暑がりさんにぴったりのアイテムが多いです。
秋冬になると入手困難になるものもあるので、夏のうちにまとめて1サイズ上まで買っておくことをおすすめします。
その3 期間限定のデザインに、子どもの心をつかむものがある
せっかく良さそうな服を買っても、着てもらえなければ意味がありません。
その時々で流行っているアニメやゲームなどとコラボしたTシャツが多いので、流行りモノ好きなキッズにとっては、着るモチベーションが高まります。
逆にシンプル好きの保護者から見ると、ちょっと残念なデザインもありますね…
無印良品
入手しやすさ☆☆
価格の手頃さ☆☆
着心地☆☆☆
デザイン☆☆☆
ユニクロに比べると店舗数が少ない無印良品ですが、オンラインストアもありますし、大きめのショッピングモールなどによく入っているので便利です。
送料は以下のとおりです。
商品をいくつご購入いただいても、配送料が一定の区分
配送料区分 配送料(消費税込) 該当商品 宅配品 500円 衣服雑貨、食品、文具など 冷凍食品 800円 冷凍食品 引用:無印良品公式HP「配送料区分と配送料について」
商品によっては「ネットストア限定、消費税込5,000円以上で配送料無料、対象商品」のアイコンが付き、送料無料になることもあるようです。要チェックですね。
オススメポイント
その1 綿の肌触りが良い
無印良品の良さは、なんといっても素材の良さ。
特に、ユニクロが化繊系なら無印良品は綿の品質の高さが際立っています。
少々厚みのある素材も多いのでそこは好みが分かれるところですが、洗濯を繰り返してもへたらないところも素敵です。
また、縫い目のないシリーズもあって、「わかってるなぁ…」と店頭で感心しました。
その2 デザインがシンプル
ユニクロと比べ、無印良品はキッズ用でもシンプルなデザインが多いですね。
お子さん自身にその日着る服を選ばせる場合でも、ちぐはぐなコーディネートになりにくいので便利です。
その3 タグに工夫が凝らされている
もともとタグがなく、サイズなどが服の布地に直接印字されていたり、気になりにくいところにタグがついていたり、また、名前が書きやすいタグだったりと、小技が光っています。
モンベル
入手しやすさ☆
価格の手頃さ☆☆
着心地☆☆☆
デザイン☆☆
上の2つと比べると、ややメジャー度は落ちますが、私個人的にはかなり推したいブランドがモンベルです。
モンベル会員(年会費1500円)になると、オンラインストアの送料無料。
買い物の回数が多い人にとってはかなりお得なサービスです。
オススメポイント
その1 耐久性にすぐれ、コスパが良い
アウトドアブランドだけあって、とにかく丈夫というのが個人的な印象です。
私自身が愛用しているアイテムも、アウター中心に、一体何年着ているんだろうというものばかり。
価格帯はユニクロ・無印良品と比べるとちょっとお高めですが、長く着られるという意味ではコスパはモンベルの方が上です。
きょうだいがいる場合はお下がりにできますので、ぜひ試してみてください。
その2 寒がりさん・暑がりさん両方に対応可能
発達っ子には暑がりが多いと思いますが、小柄なお子さんの場合、寒さに弱いケースもよく聞きます。
モンベルは登山用のアイテムが中心なので、ダウンがとにかく暖かい!
薄手のものでも、少々の北風なら大丈夫です。
一方、レインウェアは透湿性にすぐれており、レインコートを着せるとジメジメして不機嫌になってしまうお子さんにもオススメです。
その3 着用感が軽い
つくりがしっかりしている割に、軽いアイテムが多いのも特徴。
洋服の他、リュックサックも軽くて大容量なのでオススメです。
番外編:感覚過敏なら必ずチェックしておきたいショップ
感覚過敏に配慮した商品やサービスが増え、過敏の民としてはだんだんと生きやすい世の中になってきたと感じます。
中でも私が最近注目しているのが以下の2社です。
- 感覚過敏研究所
- ひよこ屋
いずれも自分自身が試していないので、ランキングには入れられませんでしたが、お子さんの過敏さに悩んでいる方にはぜひ見ていただきたいと思います。
感覚過敏研究所
ご自身も感覚過敏の当事者である加藤路瑛さんが創業した企業である、感覚過敏研究所。
触覚過敏だけでなく、聴覚や視覚の過敏さにも配慮した商品を多数販売しています。
縫い目外側、タグなしをコンセプトにしたKANKAKU FACTORYの服は、着られない服が多いお子さんにもかなり役立つのではないでしょうか。
お家でゆっくり試着できる商品もあるようなので、見てみてください。
ひよこ屋
障がい児・医療的ケア児など、特別な配慮が必要なお子さんのための、機能性とデザイン性に優れた子ども服を提案しているひよこ屋。
介護用子ども服のセレクトショップであり、感覚過敏以外にも車椅子のお子さんや超未熟児のお子さんなど、あらゆるニーズに対応する商品を取り揃えています。
シームレス(縫い目なし)の靴下だけでもかなり品揃えがあるので、市販の靴下ではかゆみや痛みが出てしまう場合には要チェックです。
味方になってくれるブランド・アイテムを見つけよう
感覚過敏との付き合いは長期戦になることが多いもの。
お子さん自身が、
・自分はどんな感覚が苦手で
・どんな感覚ならOKなのか
自己理解できるようになると、ぐんと生きやすくなります。
また、自分に合ったブランド、アイテムを見つけ、それを入手できるようになることもとても大事。
道のりは長いかもしれませんが、まずはお子さんが
「これなら着れる」
と感じられるものを見つけられるといいですね。
入学準備で迷っているママ・パパには、こちらの記事もおすすめです。