感覚過敏でマスクできない、服が着られない…対処方法を徹底解説

感覚過敏

うちの子、いまだにマスクができないんです。
外出がしづらいし、感染症も気になります。
どうしたらいいのでしょう?

せっかくかわいい服を買ったのに、
「やっぱりこれヤダ!かゆい!」って…
一体どういうことなの?

真冬でもマフラーもセーターも拒否…
鼻水たらして半袖着てるんだけどこれってどうなの?
まわりの目も気になるよ。。

お子さんの「感覚の過敏さ」に関するお悩みですね。

たま
たま

実は私自身、筋金入りの感覚過敏。
中でも、「触覚」の過敏さが強いです。

  • 服選びでいちばん大事なのは「着心地」
  • 残念だけどオシャレはこの際、度外視
  • せっかく買ったのに感覚がダメで着られず捨てたアイテム多数
  • タグを切る、裏返して着るは「あたりまえ」

こんな私なので、感覚過敏でマスクができない」「服が着られない」というお子さんの気持ちが、痛いほどわかります。

でも、自分なりの方法をいろいろ試し、なんとか感覚過敏と付き合ってきました。
今ではほとんど日常生活に支障のないレベルにまで調整できています。

この記事を読むことで、

感覚過敏ってどんな感じ?
どうしてマスクをつけてくれないのか??
どうして服を着てくれないのか?
効果的な対処方法は?

ということがわかります。

お子さんのファッション選びに、ヒントが見つかると思いますよ!

最後にQ&Aもつけましたので、ぜひ最後までお読みくださいね。

感覚過敏でマスクができない、服が着られない原因は?

感覚過敏のお子さんが
「マスクがイヤ!」「この服ヤダ!」
という場合、理由は何なのでしょうか。
項目別に、説明しますね。

感覚過敏の原因~素材~

苦手な素材がある

化繊のツルツル、テロテロが苦手。
そんなお子さんは多いです。
でも、その反対の場合もあるのです。
すなわち、「自然素材が苦手」。
私もこのタイプです。
ウールや木綿のチクチク、ごわつきが気になってしまい、着ていられません。
「マスクがつけられない」というお子さんの場合も、

  • 不織布の感触がイヤなのか?
  • 布のマスクはどうか?

と、素材に注目してみるのもひとつの手です。

タグ・縫い目やワイヤーがダメ

Tシャツなどのトップスの襟元についているタグ。
言葉の出ていないお子さんが襟元をやけに気にする場合は、この「タグ」を気にかけてみてください。
首周りは敏感な部分なので、タグを苦手とする方はとても多いです。
私も子供の頃からとっても苦手でした。服を買ったら、速攻で切ります。

たとえその服がちょっといいブランドで後々売れるかなあと思っても(そんないい服を買うことは、ほぼありませんが)、
大好きなアーティストのライブTシャツであっても、迷いなく切ります
切らないと着られないからです。(←シャレみたいですみません)

私がタグを切る時は、何も考えずただ根本からザックリ切ってしまいます。
間違えて布地を一緒に切ってしまったことも…はい、あります。
さらに繊細なお子さんの場合、切ってギザギザになったところも嫌がるかもしれません。
また、見た目が気になる場合もあるでしょう。

そんなときはこの動画が参考になります。

 

たま
たま

とてもていねいに取っておられて、尊敬です…。

また、ハサミを使わない方法もあります。

 

いっぽう、感覚過敏で「縫い目のギザギザした感触がイヤ」という方も多いです。
過敏さのない方から見たら、「どこが?」という感じだと思うのですが、ちょっとしたさわり心地の差が、実際につけてみると大きく影響するのです。

マスクやブラジャーのワイヤーも同じ。
マスクを嫌がるお子さんの場合、ワイヤーを抜いてみるというのも試してみる価値アリです。

感覚過敏の原因~部位~

顔、口周り

マスクが苦手なお子さんの場合は、口周り、鼻周りの過敏さが考えられます。

  • 歯磨きを嫌がるお子さん
  • 好き嫌いの多いお子さん

とも、重なる部分が多いかもしれませんね。

特にどこがダメなのか?はお子さんによって異なります。

マスクを例にとると
鼻は出し、口だけ覆う形ならなんとかいける
(もちろん、正しいマスクのつけ方ではありません。
でも、全くつけないよりはマシじゃないかな?)
口周りにマスクの布地が触れない形(ワイヤーしっかりめ)の方が受け入れやすい
などが考えられます。

タグのところでも触れましたが、首周りは非常に敏感です。

  • タートルネックが着られない
  • マフラーを嫌がる
  • 帽子のゴム、日よけカバーが苦手

というお子さんは、首回りに触覚過敏がある可能性大です。

背中

  • 背中に髪の毛一本ついていても気づき、かゆがる
  • リュックサックを嫌がり、前に抱えたがる

背中に過敏のあるお子さんの特徴です。

脇腹

脇腹も、人の体の中で敏感な部分です。

  • 肌着の縫い目が当たる
  • しめつけを感じる

ということを嫌がるお子さんが多いです。

靴下が苦手で、すぐ脱いでしまうお子さんはいませんか。

保育園や幼稚園で、みんなは上履きを履いているのに、

我が子だけなぜか裸足‥

そんな経験をおもちのママ・パパも多いかと思います。
また、洋服から話がずれますが、
つま先で歩く(着地のときにかかとが地面につかない)
というお子さんも、触覚過敏の可能性があります。

感覚過敏の原因~感触~

お子さんによって、「これがイヤ!」という感覚もさまざまです。

チクチク、ゴワゴワ

お子さんによって、感覚の感じ方、触覚の特性は本当にさまざま
同じ素材でも、縫製や染料によって感触が変わってしまうこともあるので
「この素材だから絶対大丈夫」とは思えないところがツライです。

マスクといえば「不織布の感触が苦手」というお子さんは多いです。
でも、不織布の方が感染防止効果は高いんですよね。
もしお子さんが受け入れてくれるなら
マスクの上に不織布マスク
という重ねワザがおすすめです。

また不織布マスクと一口にいっても、その素材はいろいろ。
お金がかかるのがネックですが、いろいろなメーカーのものを試してみると良いですよ。

暑さ&寒さ

触覚過敏に加えて体温調節の苦手さもあると、暑さ・寒さにはかなり敏感になります。
大人からみたら、どうってことない気温でも、

  • 顔を真っ赤にして服を脱いでしまう
  • 反対に寒がって唇が紫に

ということがあるかもしれません。

  • 汗をかくことが苦手
  • 小柄・痩せ型のため寒さに弱い

このようなお子さんは、熱中症や風邪のリスクが高めです。
気をつけてあげましょう。

締め付け(足首、ウエストなど)

ズボンや靴下など、どう見てもジャストサイズなのに、「きつい」といって嫌がる。
そんな場合は、締め付けに対して過敏なのかもしれません。

ゆるさ

締め付けが苦手なお子さんとは逆に、ダボッとした感覚が苦手なお子さんもいます。
ジャージよりもレギンスやスキニーパンツを好むタイプです。
明らかにサイズアウトした服も、なかなか手放してくれないので、「周りの目が気になる」と悩むママ・パパが多いです。

感覚過敏でマスクができない・服が着られないときの対処法

こうして見てくると、
触覚過敏って、メンドくさい‥
そう思ってしまうのではないでしょうか。
私も、自分で自分の特性がめちゃくちゃメンドくさいです。
でも、絶望しないでください。
手立てがないわけではありません。
お子さんに合う方法を見つけられたら、かなり困り感は減るはずです。

わりきって、私服の制服化にチャレンジしよう

私服を最小限のアイテムに絞り、制服のように同じものを着る「私服の制服化」
ミニマリストと呼ばれる人たちの間で流行しています。
この「私服の制服化」、感覚過敏の方にもおすすめです。

見てきたように、感覚過敏のお子さんは、着られる服が限られます
新しいアイテムを開拓するのももちろん大事ですが、それ以上に、
着られるアイテムをたくさん買ってローテーション
ということが有効なのです。

「あの子、いつも同じ服」って言われちゃう‥

大丈夫、人間って基本、他人に興味ありません
お友達のお子さんが何を着てるか、毎日チェックしてますか?
ほとんどの人は、覚えてすらいないはずです。

 

どうしても気になるようであれば、

  • 同じ型番で色違いのものを用意する
  • 帽子など小物でアレンジする
    など、お子さんがストレスを感じない範囲で工夫するといいです。

乾燥機、アイロンには要注意

洗濯乾燥機、便利ですよね。
我が家にとっても、なくてはならないアイテムです。
しかし、温風で乾燥させたことで布地や縫い目、タグの風合いが微妙に変わってしまうことがあります。
アイロンも同じ。
よかれと思ってアイロンをかけたら、布のパリッとした感じがダメになってしまったり、高熱でタグがトゲトゲしてしまったりします。

  • 設定温度を低めにする
  • 使用するアイテムを選ぶ

などの対処をしましょう。

柔軟剤でよくなることもあるが、匂いにも注意

固めの布地が苦手なお子さんの場合、洗濯のときに柔軟剤を使うことで、改善する場合があります。
ただ、気をつけたいのは柔軟剤の香り
触覚過敏のあるお子さんは、嗅覚など他の感覚にも過敏さをもっていることがあります。
柔軟剤の香りは苦手なお子さんも多いのです。
無香料の柔軟剤も市販されているので、試してみるのもよいでしょう。

 

これという商品を見つけたらまとめて買おう

感覚過敏・触覚過敏の方にとって、「心地よく着られるアイテム」はとても貴重です。
マスクにしても服にしても、「これだ!」というものが見つかったら、まとめ買いをおすすめします。
急に廃盤・販売中止になるリスクを避けるためです。
お子さんの場合は成長を考えて、1、2サイズ大きめも買っておくと安心です。

できるだけ、安いものを選ぼう

触覚過敏のお子さんの服は、できるかぎり安いものにしましょう。
理由は2つあります。

  • 着られないリスクが大きい
  • 過敏さを刺激しない

まず、せっかく買っても着られないリスクが大きいことです。
試着した時には「大丈夫そう」と思っても、実際に日常生活で着てみるとチクチクが気になってしまう‥
そんなことが普通に起こります。
また、いちばん肌に触れる肌着や下着は、そもそも試着できず、「出たとこ勝負」ですよね。
「これヤダ!着ない!」とお子さんに拒否されても、自分の心が折れない価格帯のものを選びましょう。

理由の2つ目は、意外と安物(失礼)のほうが、過敏さを刺激しないことがあるからです。
ブランドものの服って、布地や縫製がやけにしっかりしてませんか?
それが「ダメー!」なお子さん、意外と多いのです。
むしろ、1枚380円のTシャツの方が(しかも洗いざらしてビロンビロンになったものが)心地よく着られたりします。

もちろん、高価格帯で品質がよく、布地が柔らかいものもあるので、いちがいにはいえません。
ミキハウス(mikiHOUSE)などは、過敏さのあるお子さんにも着やすい印象です。

気に入ったものが見つかったら、型番・サイズを控えておこう

洋服のブランドってたいてい、商品の数がとても多いです。
似たような商品もあり、「たしかこれだったはず」と思って買い足すと、微妙に触感が違ったりします。
加えて、フィット感にこだわりのあるお子さんの場合は、サイズもしっかり控えておきましょう。
同じ「100」サイズでも、ブランドによって大きさが微妙に違いま。ブランドごとに今のジャストサイズを控えておけると安心です。
タグを切らないといけないお子さんだけでなく、タグをそのままにしておけるお子さんでも、洗濯によって印刷された文字が薄くなることがあります。
洗濯したり、切ったりする前に、タグをスマートフォンで撮影しておくと便利です。

感覚過敏でマスクができない・服が着られないに関するQ&A

感覚過敏でお悩みのママ・パパからよくある質問のうち、2つについてお答えします。

感覚過敏でマスクができない・服が着られない…

これって、発達障害だからなの?

これは、いちがいにはいえません。
発達に凸凹のある方に感覚過敏が多いのは、よく言われていることです。
とはいえ、人の特性は本当にさまざま。
最近よく目にする「HSP」と呼ばれる繊細な方も、過敏さをもっていることが多いです。
私自身、発達障害の診断を受けているわけではありませんが、触覚や聴覚の過敏さは自覚しています。
「ここからは発達障害」という線引き自体がとてもむずかしい中で、「感覚過敏=発達障害」というのはあまりに乱暴かもしれませんね。
ただ、お子さんの過敏さがきっかけで「あれ?何か他の子と違うぞ」と気づき、発達障害の診断につながるケースが多いことは事実です。

 

子供の感覚過敏で困っています。
ズバリ、治りますか?

「完全に治す」のは、難しいと思ってよいでしょう。

ただ、人によって気になりにくくなる時期はあります。
過敏さよりおしゃれに気持ちが向いたときや、ストレスが少ないときには過敏さも目立たなくなることがあります。
また、自分にぴったりの手立てを見つけることで、生活に支障のない範囲までもっていくことも十分可能です。
反対に、

  • ストレスを強く感じているとき
  • 「気のせい」「慣れれば大丈夫」などと言われ苦手な感覚を強要されたとき
    には、過敏さは強くなります。

感覚過敏でマスクができない・服が着られないことのまとめ

ここまでおつきあいいただき、ありがとうございました。
記事の内容をまとめます。

感覚過敏でマスクができない、服が着られない原因

感覚過敏の方の感じ方は、人によってさまざまです。

  • 素材ー化繊、自然素材
  • パーツータグ、縫い目、ワイヤーなど
  • 部位ー顔、口周り、鼻周り 首 背中 脇腹 足

感覚過敏でマスクができない・服が着られないときの対処法

お子さんに合う方法を見つけられたら、かなり困り感は減るはずです。

  • わりきって、私服の制服化
  • 乾燥機、アイロンには要注意
  • 柔軟剤でよくなることもあるが、匂いにも注意
  • これという商品を見つけたらまとめて買おう
  • 安いものを選ぼう
  • 型番、サイズを控えておこう

何より大切なのは、

・気長につきあうこと
・せっかく買ったアイテムが合わなくても気にしないと決めること
・お子さんに合った方策が見つかったら盛大に祝い、ママ・パパは自分をほめちぎること

です。

たま
たま

一緒につきあっていきましょう!

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