子どもの食事マナーを改善!給食が「楽しく・きれいに」食べられる方法

小学校 入学準備

 

きなこ
きなこ

うちの子、食事マナーがヒドすぎるの…

言っても言っても直らないし💦

給食、どうしよう…!?

 

たま
たま

心配になりますよね…

でも、食事マナーといってもいろいろ。

今すぐ直したものがいいものと、そんなに気にしなくていいものがあります。

ひとつずつじっくり見ていきましょう。安心につながりますよ!

 

 

たくさんのお子さんの食事マナーに関することをサポートしてきた私が、

・小学校入学までに直したほうがいい食事マナー

・今はそんなに気にしなくていい食事マナー

について解説します。

 

この記事を読むことで、

・小学校入学までにやることが明確になる

・子どもの食事マナーの改善方法がわかる

・重要じゃないことは、「いったん気にしなくてOK」と割り切れる

というメリットがあります。

さいごにはおまけの「Q&A」もありますので、ぜひご覧ください。

食事マナーのお悩み、解決しちゃいましょう!

 

子どもの食事マナーを改善!給食が「楽しく・きれいに」食べられる方法

食事マナーは改善したい…

でも、我が子が「楽しく」食べてくれることも重要…

 

そんなお悩みをおもちの方には、

問題の切り分け

を、おすすめします。

 

小学校入学までに直したほうがいいもの

については、いろいろな小ワザを使って、対処していきましょう。

 

一方、

今は気にしなくていいもの

もあります。

これについては、気にしてもストレスになるだけです!

お子さんの成長を待って、タイミングを見計らって取り組んでいきましょう。

 

小学校入学までに直したほうがいい食事マナー&対処法

お子さんが、楽しく給食を食べるために、

「これは直しておいたほうがいい」マナーについて解説します。

一緒に食べる人を不快にする行動は直そう

判断基準は、

「一緒に食べる人(友達)を不快にしてしまうかどうか」。

給食のときのトラブルを避け、お子さんがお友達と仲良く楽しく過ごせるようになるためです。

 

音を立てて噛む&口を開けて噛む

正直、大人でもやっている人は多いですが…

これは、嫌がられます。正直なところ。

 

対処法ー自分の姿を見せ、ルールをしっかり伝えよう

この行動、無意識にやってしまっている場合が多いです。

自分の姿が客観的に見られるようにする

「これはいけないことなんだ」とわかってもらう

という2ステップでやっていきましょう。

 

まず、

食べているお子さんの姿を動画で撮る

もしくは、

ママ・パパが(少々オーバーなくらいに)お子さんのまねをする

そして、

「これってどう思う?」

とお子さんに聞いてみます。

 

「えっ?」(ポカーン)とか、

「べつに…?」という反応が返ってきたら、お子さん自身、

「この行動は良くない」と分かっていない

ということですよね。

(それか、分かっているけど認めたくない場合もあるかも)

 

「これは、いっしょに食べている人がいやな気持ちになるんだよ。」

とか、

「こうやってご飯を食べると、かっこ悪いんだって。」

あるいは、

「こうすると、”ご飯食べゲーム”で失格になっちゃうんだよ」

など、お子さんに「刺さる」表現で伝えてみてください。

 

そして、良くない行動とセットで伝えたいのが、正解となる行動です。

 

ママやパパが、

口を閉じて

音を立てずに

食べるやり方を、実演して見せます。

 

そのあと、

「◯◯(お子さんの名前)もチャレンジしてみよう」

とうながしてみましょう。

 

うまくできたら、

「かっこいい!さすが1年生だね!」

「その食べ方、◯◯(お子さんの好きなキャラクター)みたい!ステキ!」

とべた褒めします。

 

そして大事なのは、継続すること

 

最初のうちは、すぐに食べ方が元に戻ってしまうので、

「あれ?変な音が聞こえるなあ」とか、

「どうやって食べるとかっこいいんだっけ?」など、声をかけていきましょう。

 

食事中に不適切な話題

小学生あるあるなのですが、食事中にトイレ関係の話をしてしまったり、

「おいしくない。ウェ~~」と吐くまねをしてしまったり…ということがあります。

 

これ、繊細なお友達が嫌がるんですよね~。

トラブルに発展してしまうこともあります。

 

対処法ールールを伝え、「無視」で徹底的に消去

これについては、まず、

トイレに関係する話題や、吐くマネなどはNG

ということをルールとしてお子さんに伝えましょう。

伝えるときは、

真顔で

低めの声で

真剣に

話すことが大事です。

 

お子さんにとっては、こういう話題を出したときの相手の反応が面白くてやめられない場合があります。

そんな時は、「無視」をします。

おそらくこちらの顔色を見ながら「う◯こ」など連呼してくると思うので、ひたすら聞こえないふりをします。

そして、少しでも違う話題に変えてきたら、「なあに?」と、すぐに反応してあげます。

 

他の問題行動にも使えるテクニックです。

 

立ち歩き

食事の途中で立ち上がり、ふらふらとどこかへ行ってしまう。

そしてしばらくするとまた席に戻ってきて、続きを食べる。

こんなクセが身についてしまっているお子さんも多いです。

 

学校の給食では、基本的に、「いただきます」から「ごちそうさま」までは立ち歩かないのがルールになっていると思います。

お代わりや量の調整の時には当然歩いていくでしょうが、目的が終わったらすぐに座る、というのも大事です。

 

今は感染症予防のため、特にこのあたりは厳しくなっているのではと思います。

 

対処法ータイマーを使う&時には強硬手段も必要!?

お家でも、「いただきます」と「ごちそうさま」を家族みんなで言いましょう。

そして、その間は用がなければ立ち歩かない、ということをルール化します。

 

食事時に、おもちゃなどお子さんが気になるものが視界に入らないようにする

TVは消す

ということも大事です。

 

もしそれでも立ち歩きを防ぐことが難しいようでしたら、タイマーを使ってみましょう。

 

あるいは、

「次に立って遊んじゃったら、ご飯はおしまいにするよ」

と宣言しておき、それでも立ち歩いてしまったら、食事はサッと下げてしまいます。

 

お子さんは「まだ食べる!」と抵抗するかもしれませんが、ここはゆずってはいけません。

「次の食事で調整すればいい」と考えて、この回は営業終了としましょう。

 

デザートから先に食べる

給食では、おぼんの上に、すべてのメニューが載せられた状態で提供されます。

つまり、「大好きなもの」と「苦手なもの」が同時に出てくるのです。

 

たいていのお子さんは、好きなものから食べたくなるでしょう。

 

「いただきます」を言い終えるやいなや、デザートに手を伸ばしてしまうこともあります。

 

先生によっては、少食でデザートまで行き着かないお子さんのために、

「12時45分になったら途中でもデザートOK」

のような配慮をしてくれる場合もあります。

 

とはいえ、マナー的にも、栄養の面でも、

デザートは最後

ということを、習慣として身につけておけると良いです。

本当はデザートを先に食べたいけど、がまんしている…

そんな他のお子さんから、責められてしまう場合もありますし。

 

対処法ーおうちでも「給食スタイル」で練習してみよう

Googleで「給食」と画像検索すると、給食の写真がたくさん見られます。

それらを参考に、おうちでも給食スタイルでお子さんにご飯を出してみましょう。

 

おうちにあるおぼん・食器でもちろんOKです。

 

おぼんの上に、

ごはん(パン)

おかず

汁物

そして、お子さんの好きなデザート

を載せて、出すのです。

 

お子さんに見せる前に、

「デザートは、ご飯をぜんぶ食べてから、食べようね」

と伝えます。

 

そして、デザートを最後に食べる練習をしましょう。

 

給食でもよく出るような

ゼリー

ヨーグルト

ですと、ふたを開ける練習もできて一石二鳥ですね。

 

時間が解決!?今は気にしなくていい食事マナー

ママやパパはとっても気にするけれど、実は今急いで直す必要はないものもあります。

お子さんの、身体面・精神面の発達を待った方が効率が良いという場合です。

1年生くらいだと、他にも同じようなお子さんがたくさんいるだろうから、そんなに気にしなくていい、ということもあります。

また、お子さんの特性によっては、直そうとすることはお互いにストレスになる場合もあるのです。

そんな、「今は気にしなくていい」食事マナーについて解説します。

 

食事時の姿勢が悪い

背筋をのばした状態を保つ

両足をぶらぶらさせずに床につける

ということが難しいお子さん、多いですね。

 

これは、身体面の発達と大きくかかわってきます。

いくら口うるさく「姿勢をよくしなさい」と言っても、直るものではありません。

 

もちろん、「何もしなくていい」ということではありませんよ。

ただ、時間をかけ、少しずつ、いろんな運動を取り入れて発達を促していく必要があります。

 

入学までに何がなんでも直す!と意気込むと、お互いにつらくなるので、おすすめしません。

 

もしどうしても気になるようでしたら、グッズに頼りましょう。

折りたたみできる足台が便利です。

 

座る姿勢をサポートするグッズも、いろいろ出ています。

こういったグッズを教室に持ち込んで良いか、学校に相談してみましょう。

 

箸が正しく使えない

最近は大人でも、箸や鉛筆を正しく持てる人が本当に少なくなりました。

お子さんはなおさらです。正しく箸を持てる子はむしろ少数派ではないかと思います。

 

もちろん、箸は正しく持てたほうがいいです。それは間違いありません。

 

でも、これも「入学までに絶対直す」必要はないです。

 

持ち方がかなり特徴的な場合、箸の持ち方以外にも手先がうまく使えず困っている場面が多いことでしょう。

 

目と手の使い方や、手先の器用さに課題を抱えている可能性があります。

これについては、手先の訓練だけではなく、総合的に発達をサポートしていった方が、早く成長が実感できる場合が多いです。

 

もし、持ち方のせいで食べるのが遅い、食べこぼしが多いということでしたら、補助箸やスプーンに頼りましょう。

 

こちらの記事も参考にしてください。

 

全部食べられず、残してしまう

お子さんがおいしく食べられる量には個人差があります。

前の食事から時間をあけ、集中して食べても残してしまう場合、これはもう仕方ないです。

 

なるべく周りの人を不快にさせない残し方ができたら、もうそれでハナマル!

あまり気にしないでいいと思います。

 

ばっかり食べ(1種類のおかずを全部食べてから次にいく)

これを読んでくださっているママ・パパは、子どもの頃、給食で「三角食べ」というのをさせられませんでしたか?

 

ごはん(パン)→ おかず → 汁物 

を、ローテーションしていく食べ方です。

 

自閉スペクトラム症などの特性をもっているお子さんの場合、この「三角食べ」を苦痛に感じることも多いようです。

 

味が混ざるのが嫌、と感じるお子さんもいますし、まずはひとつのお皿を徹底的にきれいにしたい、という欲求をもっている場合もあります。

 

好きなものから食べたい、というお子さんも多いですし、まれに「嫌いなものを先に食べてしまいたい」という計画性のある(笑)お子さんもいます。

 

1種類のおかずを全部食べてから次のおかずに進むのは、マナー違反とする考え方もあります。

 

しかし、特に直す必要はない、というのが私の考えです。

 

懐石料理やフレンチは、一つずつ出てきますよね。

給食も、「こういう食べ方が好きなんだ」で、いいのではないでしょうか。

別に誰かを不快にするわけではないですし。

 

特性やこだわりが強いお子さんの場合、学校生活が始まると、集団に合わせるために「がまん」を強いられることがどうしても多くなります。

お子さんによっては、強いストレスを感じるかもしれません。

せめて食べる順序くらいは、お子さんの好きにさせてあげたい。

そんな考え方で良いのではないでしょうか。

 

好きなものから先に食べてしまい、嫌いなものを残してしまうという場合は、

好きなものは少なめによそい、嫌いなものを全部食べてから好きなものをお代わりOKにする

というやり方があります。

ただ、これも学校ではなくお家で試せばよいと思います。

 

子どもの食事マナーに関するQ&A

お子さんの食事マナーに関するよくある質問にお答えします。

同居の家族と温度差が。どうすればいい?

 

子どもの食事マナー、私は気になるんですが、

夫は全然気にする様子がないんです。

むしろ、夫の食事マナーもヒドいかも…

私だけが口うるさく言っている状況、どうすればいいですか?

 

これは、おつらいですよね。

「気になった方が負け」みたいになると損した気分ですね。

 

このケースに関しては、2つの対処法が考えられます。

 

一つは「夫ほめ殺し作戦」

 

ご主人の食べ方の中で、少しでもいいところをむりやり見つけて、

パパ、きれいに食べてくれてありがとう~!

◯◯(お子さん)のお手本になるから、助かる♪

とほめ殺します。

 

おそらく、ご主人はめちゃくちゃ違和感を感じると思いますが、

「自分の食べ方が家族に見られている」

と知らせることで、少しは意識してくれるかもしれません。

 

もう一つは「相談するフリ作戦」

◯◯(お子さん)の食べ方、音が気になるんだよね。

 知り合いの子で、給食の時お友達に

「くちゃくちゃうるさいんだよ!」って言われて

 泣いちゃった子がいるんだって。

 ◯◯もそうなったら、どうしよう…

と、架空のケースを使い、相談する体で問題提起をします。

 

自分の食べ方やしつけについて責められると嫌な気持ちになる方でも、他人のケースで相談されると意外と真剣に考えてくれることがあります。

 

特に男性は、相談されると「問題解決」に気持ちが向きやすい傾向があると言われています。

 

この作戦で、

じゃあ、俺も少し気にかけてみるよ。自分の食べ方も考え直さないとな。

と言ってもらえた、というケースもあるので、やってみてください。

 

一方、こんな悩みもあります。

同居の祖父母がすごく食べ方に厳しいんです。

子どもの食べ方や箸の上げ下ろしに細かく口をはさんできます。

正直、そこまで言わなくてもいいんじゃない?と思うくらい…。

私自身の子育てを批判されているみたいで、私もつらくなります。

これもキツイですよね…。

この場合は、笑顔で聞き流すのが一番かんたんな解決方法です。

もし、それでもしつこく細かく指摘される場合は、権威を味方につけましょう

私も気になるんですけど、

学校の先生は、

「身体面の発達を待ってから直せばいい」

とおっしゃっていましたよ

とか、

「食べる順序は気にしすぎず、

よく噛んで食べた方が身体にいい」

ってTVで大学の先生が言ってました

とか、自分以外の「ちょっと権威ありそうな人」の意見を引用しているフリでやんわり反論するのです。

その上で、

でも、おばあちゃんは◯◯(お子さん)のためを思って

言ってくれてるんだよね。

ありがたいね~

とお子さんに話しかける体で「あなたの気持ちは受け止めていますよ」と暗に伝えます。

 

こちらがかたくなになればなるほど、関係もギスギスしてきてしまいます。

「のれんに腕押し」風に笑顔でかわしましょう。

 

子どもの食事マナーを改善するための、おすすめ本はある?

発達っ子の食事マナーについて、全体的に知りたい方にはこちらがおすすめです。

これからじっくり取り組んでいくために必要なポイントが学べます。

 

以下は、食事以外にもマナー全般が載っている本です。

 

これは、3歳~小学校低学年のお子さんが対象。

生活のマナーだけでなく、お盆などの伝統的な行事についても載っています。

絵や写真が多く、カラーなので、読みやすいと思います。

 

マンガで描かれているものは、とにかくとっつきやすいですね。

発達っ子にファンが多い印象のドラえもんも良書です。

 

ちびまる子ちゃんも。

 

そして、女子力高めのお子さんには、こういったものが刺さります。

こちらは、マナーだけでなく、生理やブラジャーなど身体の成長に伴って知っておきたい事柄についても書かれています。

小学校入学時というよりは中学年・高学年向けですが、女のお子さんがいるご家庭では1冊もっておくとよいかと思います。

 

結論ー食事マナーはピンポイントで改善!

今日のまとめです。

・食事マナーには、今すぐ直したほうがよいものと、そうでないものがある

・他人を不快にさせてしまうものは、ツールや声かけで直していこう

・気にしなくていいことは、いったん置いておき、お子さんの発達を待って気長に取り組んでいこう

大事なのは、「食事自体が嫌いにならないようにしてあげること」だと思います。

 

そしてもうひとつ心にとめておいていただきたいのは、

食事マナーはあとから効いてくる

ということ。

 

すぐには直らなくて、親としてはしんどい思いをすることもあるかもしれません。

でも、気長に取り組むことで、あとあとお子さんから感謝されることが多いのも、食事マナーなんです。

 

まずは給食に向けて、どうしても改善しなければならないところだけ手をつけましょう。

そして、あとはのんびりゆっくり、でもあきらめずに、少しずつ直していきましょう。

 

たま
たま

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