発達障害のある子の問題行動 対応その④先回りしてほめる

行動問題

発達障害のあるお子さんの問題行動にお悩みの、

保護者や支援者の方向けの記事です。

 

注意するだけではなかなか減らない、問題行動。

 

きなこ
きなこ

どうしたら減らせるんだろう…

 

そんな時に使える、なかなか有効な手立てが

「先回りしてほめる」ワザです。(以下、「先回りホメ」とします)

詳しく見ていきましょう。

 

大事なのは「タイミング」と「演技力」

先回りホメのコツはざっくりいうと2つ。

「タイミング」「演技力」です。

 

タイミングのコツは…

我が家でも「あるある」なのですが、

子どもに「明日の準備はしたの?」「宿題やりなさい」等声をかけると、

「今、やろうと思ってたのにぃぃ~!」と返ってきます。

このくだり、子どもにとっては、

一気にやる気が削がれるらしいんですよね。

先回りホメを成功させるには、この逆をいくといいです。

つまり、

「わぁ、すごいね!◯◯(いいこと)やろうとしてたの?」

と先手を打って、

(△△(問題行動)しようと思ってたけど…ひっこみがつかなくなった、

じゃあしょうがない、◯◯(いいこと)やろうっと)

につなげていく、みたいな感じです。

 

ご主人にも使える!?

これ、なんだかわざとらしく見えてしまうかもしれませんが、

やりようによっては、かなり知的に高めの方や定型発達のご家族にも使えるワザです。

 

たとえば、リビングにて、ゴミ箱のそばにご主人のスマホがあったとします。

ご主人がふらふら~っとスマホを手にとる直前で

 

ちょっと!スマホ見る前にゴミまとめて捨てに行ってよ

と言われたら、喜んで捨てにいってくれる人はあまりいないと思います。

でも、

 

ゴミまとめてくれるの?いつもありがとう

と言われたら、

 

え?…ああ、うん、捨てに行ってくるよ

ってなりそうじゃないですか?

そういう感じです。

 

行動の切り替わり0.1秒前をねらえ!

先回りホメを打つタイミングは、

対象者が次にする行動が、問題行動なのか、そうでないのかの瀬戸際、

行動の切り替わる0.1秒前。

うーん、難しいですね笑

どういうことかというと、

やろうとしたかしてないくらいでほめる

という感じです。

たとえば、友達を叩いてしまう行動があるお子さん。

代わりの行動として、「優しくタッチ」と普段から伝えているとします。

さあ、お友達が近づいてきました。

該当のお子さんの手がスッ…と上がります。

叩くのか、あるいは他の行動か!?!?

そのタイミングで、

 

うわぁ、優しくタッチ、すてきだねえ

と声をかけます。

まだ良い行動が十分に強化されていないお子さんの場合は、

ほめながら手を添えて優しくタッチさせる

のもいいでしょう。

とにかく、行動を選択する場面で、

良い行動をとってほめられた

という経験を積ませるのです。

これが早すぎると、

お子さんがまだ行動を選択しようとしていない場面で

「優しくタッチ」と言われてもピンときません。

遅すぎると、

バシッ

「あ~、叩いちゃった」

…ほめるきっかけがなくなってしまいます。

 

演技力-俳優になりましょう

このように、少々力技な感もある笑「先回りほめ」ですから、

成し遂げるには、

良い行動に向けてぐぐっと子どもの心と行動をもっていくだけの

演技力と、そして気迫が必要です。

「照れ」や、「失敗したらどうしよう」という迷いを捨てましょう。

 

ほめ言葉のストックをいっぱいもっておく

きなこ
きなこ

演技力には自信がないなぁ…

そんなあなたは、ほめ言葉のストックをたくさんもっておきましょう。

例えば…

「すごーい!」「立派!」「すばらしい!」

「さすがだね」「こんなこともできるの!?」

「おっ、速いね」「あら素敵」「えらいねぇ」

「いつも助かるよ、ありがとう」「サンキュー」

「◯◯さんみたいにできるといいね」「助かるわ~」

「できたね!」「OKだよ」

そう、短くていいんです。

お子さんによっては、ツボとなるような、鉄板ホメ言葉があるかもしれません。

好きなキャラクターがいる場合は、

「かっこいい!炭治郎みたい!」

といったように、うまく使わせていただくのもコツですね。

 

たま
たま

ぜひ、試してみてください!

 

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